「木ノ香」流れる町 昨日・今日・明日 (今日)
昨年の2月に「昨日」を掲載して頂き、すぐにでも次号「今日」を書き始める気力は十分・・・と思っていましたが、アッという間の1年でした。
自然界も政治経済も揺れに揺れる毎日にあり、日本の木造建築の良さを知って頂きたいと2000年から始めた「木の建築塾」はこのところお休みしていましたが開講場所も何とか固定化することが出来ました。ヤレヤレと思う安堵感が続行への背中を押してくれました。
ズッと気になっていたのですがあの「新国立競技場」、どうなっているのでしようか・・。
初期デザインはこけちゃいましたが再コンペで隈 研吾先生・大手ゼネコン大成建設に決定。「杜のスタジアム」は私たち業界に薄日を射したネーミングでした。
初期のデザイン・文言には「国産材主体」だという見出しを見て、見学会などで知り合った各地の同業者は静かにそして、素早く新組織に加入していたのです。
それらは結構大きな規模で組織作りを立ち上げていました。
岡山発の某材木店さんの「CLT加工材」で勝負をかけた組織は、短期間で正会員・賛助会員も含め300名を超える規模で臨戦態勢に入っているのだと、知人は興奮気味に懇親会で語ってくれたのです。
身近な新木場でも「木材サミット・・」という集会が林野庁、各団体が出席を伴い「新国立競技場」への納入参画の協議がされているとの話が聞こえて来ますが、果たしてどんな結果になるのやら、我が身には遠く何も見えない「今日」です。
外壁に「杉」、屋根に「唐松」、日本の木材を使い「神宮の森」との一体感を形成する。と明言していた隈 研吾先生のお言葉が霞み始めている。と、これまた知人が嘆いています。
主力の現実はやはり「輸入材」だという。「新国立競技場」の事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)という公的機関があるらしいのですが、新しく施行される「クリーンウッド法」(原産地が発行する合法性証明書)を満たすことで木材調達は問題なしとしているが、輸入業者にはそれを確認する義務はないというザル法が施行されるらしい。
確認の義務なし、罰則無しの法令では違法木材の流入を防げるはずもなく27年前に制定された「森林認証制度」はどこに行ったのとボヤいている人もいるようですよ~。
これを書きながら、この日のニュースは「新潟糸魚川の大火災」を見ていました。そして今新年の北陸の厳しさを考えると心が痛みます。それにしても、地震を含め災害の類、殺人の件数が多すぎる気がします。そう思うのは私だけでしょうか?明日は明るくなりますよ~に!
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